日本に古来から存在し、日本人には長らく好まれてきた発酵食品の一種、お漬物・お新香。そんなお漬物たちの詳しい情報、特産地、バリエーションなどをご紹介。
漬物とは
漬物(つけもの)とは、様々な食材を食塩、酢、酒粕などの漬け込み材料とともに漬け込み、保存性を高めるとともに熟成させ、風味を良くした食品。これらの漬け込み材料は高い浸透圧を生じたり、pHを下げたり、あるいは空気と遮断する効果を持つ。
出典 recipe.rakuten.co.jp
漬物の種類によっては、乳酸発酵などの発酵と、それによる保存性や食味の向上が伴う。
発酵を伴うタイプの漬物は、材料に自然に付着している乳酸菌と材料に含まれる糖類によって発酵し、保存性と風味の向上が起こるが、麹などを添加して発酵の基質となる糖類を増やしたり、そこに含まれる酵素によって風味を向上させる酵素反応を誘導することもある。
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漬物(つけもの)とは、様々な食材を食塩、酢、酒粕などの漬け込み材料とともに漬け込み、保存性を高めるとともに熟成させ、風味を良くした食品。これらの漬け込み材料は高い浸透圧を生じたり、pHを下げたり、あるいは空気と遮断する効果を持つ。漬物の種類によっては、乳酸発酵などの発酵と、それによる保存性や食味の向上が伴う。
発酵により、強い香りを発するものが多い。このため、「香の物」、「お新香」とも呼ばれる。また、秋田県など一部の地方では「雅香」がなまった「がっこ」と呼ぶ。
日本の漬物の場合、乳酸菌による発酵は酸味が著しく強くならない程度に抑制されているものが多いが、中には柴漬けやすぐき漬けのように強い酸味を持つものもある。
樽漬け
ぬか漬けのように、各家庭の台所、物置等で漬ける伝統があります。
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大根葉 即席漬物〜栄養満点
各地の漬物
日本には古来より各地に、その地方独特のお漬物が存在します。
ここではそんなご当地お漬物を地域ごとにご紹介。
北海道地方
北海道 松前漬け
北海道の松前郡松前町周辺が発祥とされる郷土料理。もとは豊漁で余りぎみだった数の子にスルメと昆布をあわせて塩漬けにするものだったが、時代とともに数の子が高級品となり、スルメと昆布をメインにしたものが増えていった。
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今でも数の子入りのものも作られますが、スルメと昆布だけのもの→庶民向け、数の子入りのもの→高級で贈答品用、のような向きがあります。
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松前漬け体験中!
北海道 はさみ漬け
野菜と海産物の「はさみ漬け」は、古くから北海道の漁師町で愛されていた漬け物である。
大根と塩鮭を酢でしめてはさんだ、北海道の漁師町で愛される味
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このはさみ浸けには、多くは鮭を使いますが、他の北海道名産の魚介を使ってもおいしいです(カニなどが利用されることも)。
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根室おさかな漬物教室「マスのはさみ漬け」(根室おさかな普及委員会)
北海道 夕張メロン漬
甘くて人気の夕張メロンを、まさかの醤油漬けにした、驚きの逸品です。
ただ、夕張メロンといっても、主に、メロンが若いうちに、成長のために間引きされた、小ぶりで未成熟の実を使っていますので、まだ甘さはほとんどなく、きゅうりの漬物のような味わいです。
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北海道 山わさび粕漬け
北海道オホーツク地域は、山わさびの特産地です。
その中でも「赤芽」と呼ばれるあまり作られていない品種を使用し、 ガツンとくる辛さが特徴です。
山わさびの内、そのまま出荷できないような、規格外品などを使い、
細かく刻んで、地元で獲れるお野菜の、大根、きゅうり、にんじん、ゴボウなどと混ぜ合わせて、
酒粕で漬け込んだ濃厚なお漬物になります。
東北地方
青森県 にんにく漬け
国内のにんにく生産量において、圧倒的なシェアを持つ青森県の名産お漬物。
にんにくの薄皮をひとかけずつ剥き、一週間ほど酢に漬けた後、醤油に(好みでみりんや唐辛子を入れて)漬け込む。麹味噌などに漬けて、味噌漬けにすることも。
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【究極のおかず】にんにくのしょう油漬け ~soy marinated Garlic~
青森県 ねぶた漬
海の幸(数の子、するめ、昆布)と、山の幸(大根、キュウリ)の醤油漬けです。青森県の定番お漬物に。
郷土料理レシピ:「青森名産 ねぶた漬」の作り方 How to make Nebutazuke
宮城県 仙台長茄子漬け
宮城県 仙台長茄子漬け
仙台茄子は、伊達藩の時代から作られてきた、400年の歴史を持つともいわれる東北の気候にあった早生品種。
「仙台長茄子漬け」は宮城県仙台の漬物で、すんなりとした細長い茄子を塩漬けや醤油漬けにしたもの。柔らかく上品な味わいで、温かいご飯はもちろんこと、酒の肴やお茶請けなどに食されている。
秋田県 いぶりがっこ
“がっこ”は、秋田の方言で漬物のこと。
「いぶり=炙り(燻製)」にした漬物として、古くから保存食として珍重されているのが”いぶりがっこ”。山々に囲まれ日照時間が少ない上に積雪の多い秋田県では、天日で大根などを十分に干すことは難しい。そのため、大根などを囲炉裏の上につるしていぶし、燻製にしたものを米糠と塩で漬け込むという方法が考案されたようだ。
出典 amanaimages.com
いぶりがっこ自体がそのままでおいしいお漬物ですが、さらに他の料理に混ぜても美味です。
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いぶりがっこの製法について
関東地方
群馬県 みそ漬け
新鮮なお野菜の数々を塩辛くない味噌で漬け込む伝統の漬物です。
茨城県 納豆漬け
古くから茨城の畑作地帯では、寒の入りの時期に各家庭で、いちょう形に刻んだ割り干し大根を納豆に混ぜ塩漬けにし、これを「そぼろ納豆」、「しょぼろ納豆」などと呼び、保存食として大変重宝されてきました。
日持ちしない納豆に塩や麹を加えて日持ちするように工夫したのが始まりだと言われている。
【ご当地グルメ】茨城県発祥のそぼろ納豆食べてみた! I tried eating "Sobote Natto" originating in Ibaraki prefecture!
神奈川県 桜花漬
神奈川県名産の、八重桜の花を塩漬けにしたものです。
各地で同様のお漬物は人気です。
桜花漬アイスクリーム&桜香る、お汁粉
櫻花季!桜漬け 使い方。把日本常用的【桜花漬け】放進甜點或料理吧!
中部地方
静岡県 わさび漬け
わさび漬け(山葵漬け)は、粕漬けの一種。 ワサビの根・茎をみじん切りにし、塩漬にしてから、熟成させた酒粕に和えて食塩、砂糖などを練り合わせた漬物。 ワサビの鋭い香りと辛味が酒粕の甘みによって和らげられ、口当たりを良くしていることが特徴。ご飯のおかずとしての他に、酒の肴としてそのまま、あるいはカマボコなどに和えられる。
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《ワサビ漬(山葵漬)【1】》・・・・大和の 和の料理《山葵漬》
わさび漬け(花・葉・茎) / 出来上がりまで 約半日 WASABI
愛知県 守口漬
守口漬(守口漬け、もりぐちづけ)とは、守口大根を酒粕で漬け込んだ漬物である。
守口大根は元々、河内国守口(現在の大阪府守口市)で栽培されており、守口大根だけではなく野菜全般を漬けたものを守口漬と呼んでいた。
守口漬 漬け込み体験
近畿地方
奈良県 奈良漬け
奈良漬け(奈良漬、ならづけ)とは白うり、胡瓜、西瓜、生姜などの野菜を塩漬けにし、何度も新しい酒粕(さけかす)に漬け替えながらできた漬物である。
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漬け込むことで、野菜のシャキシャキした食感はなくなっていますが、酒粕の影響で、こってり濃厚なお漬物に仕上がっています。
若干酒の風味、酒粕の味が苦手な人には合わないかもしれませんが、
今や定番のお漬物のひとつとなり、全国的にも普通に食べられるお漬物になっています。
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【絶品!】奈良漬の漬け方
奈良漬けの作り方(漬け方) - How to make Narazuke (vegetables pickled in sake lees)
中国地方
山口県 寒漬
干し大根を刻んで、調味料に漬けるだけで出来る、簡単な浅漬けです。寒漬は、宮崎県や熊本県芦北・水俣地方の特産品の大根を使って作る漬物のことで、真冬の寒風にさらした大根を加工して作るので、「寒漬け」と呼ばれているそうです。
四国地方
九州地方
宮崎県 日向漬
日向漬は、昔ながらに宮崎の冬の青空の下、天日干しした大根を丹誠込めて漬け込み、風味豊かに仕上げたお漬物。
出典 www.amazon.co.jp
備考・参考
愛知県あま市には、日本に唯一漬物の神としてカヤノヒメを祭った萱津神社がある。毎年8月21日に催される「香の物祭」には全国の漬物業者が参詣する。漬物組合では毎月21日を「漬物の日」と定めている。
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全国のご家庭での漬物レシピ