生物界で不死を体現した驚きの生命体ベニクラゲの不思議な生態解説・特集。
ベニクラゲとは
ベニクラゲ(Turritopsis nutricula)はヒドロ虫綱に属する、いわゆるクラゲの一種である。性的に成熟した(有性生殖が可能な)個体がポリプ期へ退行可能という特徴的な生活環を持つことで知られる。世界中の温帯から熱帯にかけての海域に分布する。
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普通のクラゲは有性生殖の後に死ぬが、ベニクラゲは再びポリプへと戻ることができる。成熟個体は触手の収縮や外傘の反転、サイズの縮小などを経て再び基物に付着、ポリプとなる。生活環を逆回転させるこの能力は動物界ではまれであり、これによりベニクラゲは個体としての寿命による死を免れている。このことがベニクラゲの不老不死伝説へとつながっています。
あくまで寿命という概念が無いだけで、捕食、自然環境等での死亡はありますので、不老ではあっても、不死、と言えるものではないかもしれません。
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クラゲが再びポリプに戻ることが発見され、「不老不死」のクラゲとして知られるようになった。
地球上で不老不死の能力を持つ生き物「ベニクラゲ」 | SEKAIKI
成体がなんと死ぬことなしに、また幼クラゲに戻る、という世にも不思議な生態をしています。同一生命のまま循環している、と考えると不老不死生命体と呼んでもよいかと思います。
当然ながら、個々のベニクラゲは食物連鎖において常に捕食される可能性があり、本種の全ての個体が死を免れている(永遠に生き続ける)ということを意味するものではない。もちろん、捕食されたり事故等の外的要因で死亡することはあります(でないと永久にひたすらこのベニクラゲばかり増え続けることになってしまいますし)
論理的にはこの過程に制限はなく、これらのクラゲは通常の発生と分化転換を繰り返すことで個体が無限の寿命を持ち得ると予想されている。そのため、「不老不死(のクラゲ)」と称される場合もある。ただしこれは、老化現象が起こらないわけではなく若い状態に戻るだけなので、より厳密にいえば若返りである。
このクラゲの研究から老化に関する大きな発見があり、「若返り薬」や「人体再生」等、夢のある未来も期待されているようです。
これが不老不死のベニクラゲ Turritopsis nutricula of immortality
ニュース
大阪府・海遊館で不老不死の「ベニクラゲ」を期間限定で展示中!! | マイナビニュース
展示を水族館で見て、その神秘を楽しむこともできます。
“健康で長生き”テーマに 加茂水族館 新メニュー「不老不死膳」完成|2012年03月02日付け紙面より|荘内日報ニュース−山形・庄内|荘内日報社
実際には、食用のエチゼンクラゲを用いているが、ベニクラゲの不老不死伝説にあやかった不老不死膳だそうです。
5億年も生きる生物!? 老いては若返って生き続ける不老不死のクラゲ (Mocosuku Woman) - Yahoo!ニュース
参考
残念ながらくらげには特筆するほどの栄養素はなく、不老不死の生物には特殊な成分があり、食すると不老不死の霊薬になる、みたいなことはないようです(残念ながら)。
ただ、水分が多く低カロリーで、意外とたんぱく質は含まれていますので、ダイエット食として利用し、健康になり、結果長寿を目指すための食材とするのはよいことだと思います。
食の資源不足はクラゲでも食べればいいじゃない☆食用クラゲの現実 - NAVER まとめ
下関市立しものせき水族館 「海響館」
研究のためにも飼育しながら観察しているところは多い模様です。
ベニクラゲ@新江ノ島水族館
" 不老不死 " の不思議な生物 !? 『ベニクラゲ』
ベニクラゲ飼育環境
#【不老不死】 生物で唯一の不老不死、ベニクラゲとは☆
ロブスターも不老不死
上記ベニクラゲの若返りとはまた違い、こちらは、臓器が経年劣化しない、つまり、老いないため、捕食等の外的要因が無ければ、実質不老不死と言っていいそうです。