中華料理では古来よりの珍しくておいしいとされる食材を八珍(はっちん)と呼んで重宝してきました。そんな幻の食材の八珍を料理つきでご紹介。
八珍(はっちん)とは
『中国食文化事典』などによると、「八珍」とは中国古来から称されてきた珍貴な食べ物のことで時代によりその内容は異なっている。
宋の時代には、「牛、羊、麋(となかい・おおしか)、鹿、麕(くじか・のろ)・豕(豚)、狗(いぬ)、狼」
の8種類の動物を指し、その後、清の時代には八珍は禽八珍、海八珍、山八珍、草八珍に細分され、現代でも数種類の八珍が分類されています。
陸八珍すべてではないですが、区分のひとつではこのような内容のようです。
吃什蟆(カエルの一種)、ラクダのこぶ、モウコシメジ、
玉皇キノコ、鳳爪キノコ、玉米珍、沙豊鶏、ライチョウ
海八珍
呂宋黄翅(コトザメのヒレ)、魚唇(サメのクチビル)
魚肚(大魚の浮き袋)、干しスルメ、龍蝦(伊勢エビ)、
海鮑(干しアワビ)、水魚(スッポン)、燕窩(海ツバメの巣)
山八珍
熊の掌、鹿茸(鹿のペニス)、象鼻(象の鼻先)、
菓子狸(ハクビジン)、彪胎(ヒョウの胎児)、
獅乳(獅子の乳房)等
有名な八珍
駱駝の瘤ここでは、料理漫画等でも著名な八珍を主にご紹介。
オランウータンの唇
燕の巣
熊の手
ヒョウの胎児
鹿のアキレス腱
蛙の脇腹の脂肪
猿の脳みそ
駱駝の瘤(ラクダのコブ)
近年一部輸入食材の取り扱い店等で、らくだのこぶも購入できるようになっています。
出典 www.gettyimages.com
らくだのこぶは炒め物などに。こぶは実質ほぼ脂肪なため、かなり濃厚な脂身を入れた野菜炒めのようになります。
★ホームパーティ★「らくだのコブ」を食べてみたよ('-'*)♪Vo,3
熊の手
熊の手のひら(くまのてのひら、中: 熊掌、熊蹯)は、中国の珍貴な伝統食材である。八珍の一つ。
伝統的に中国東北部の白頭山地域、特に吉林東部産が多い。ツキノワグマやヒグマの手足が多く、左前足の手が最上級とされる。
出典 www.recipe-blog.jp
中国では非常に古くから珍貴なものとして熊の手が食されてきた。
近年中国で食用の熊の手は入手困難であり、その調理方法が失われつつあるが、一方で密猟や熊の手の密輸は今でも深刻な問題である。
出典 recipe.rakuten.co.jp
熊の手・足を食べた
猿の脳みそ
ちょっとグロく感じてしまうかもしれませんが、脂肪が多く濃厚で、魚の白子のような食感で、近年非常にメジャーになりつつある食材でもあります。